金の基本データ

最近の金の需要動向

金は、金融市場の不安定の中でも、市場としては堅調に推移しているようです。金需要統計で見ても、宝飾品需要、投資需要ともに増加の傾向を見せています。

金融市場の混乱で、原油などとともに「安全資産」とみられている金が脚光を浴び、個人や年金基金の投資資金が流入していることがはっきり見て取れるようです。大手の金地金商の店頭でも、金地金の販売量が急増しています。

株式や債券と比べて信用リスクがほとんどないことや、円高で金価格が低下していることを背景に、初めて金投資にチャレンジする人も増えているそうです。

ここで、少しばかり、金についての基礎勉強をしてみましょう。

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金の産出国は

金を最も多く産出している国は中国で、おおよそ350万トンとなっています。これに、オーストラリア、アメリカ、ロシアが続いています。

また、ペルー、インドネシアも最近は急成長しているようです。

南アフリカは地下資源が豊富な国で、1970年ころまでは、金でも世界の産出量の70%ほどを占めていました。しかし、今では固定減産組となってしまいました。

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金の性質

金は、非常に柔らかく、加工しやすいという特性があります。金を薄く延ばした金箔は良く知られています。1グラム程度の金で、1メートル四方、つまり畳半畳よりちょっと大きいくらいまで伸びます。

金は、錆びたり変質しない特性があるので、金箔を表面に貼り付けることで、腐食を防ぐことができます。これが、金メッキの技術です。

また、縦に長く伸張させることできます。豪華な衣装に使われている金糸がそうですね。糸の太さにもよりますが、1グラムの金で2.8キロメートルの金糸が取れます。

このような金の特質を活かし、地金、金貨、宝飾品としての需要の他、医療用、さらに、コンピューターなどのIT関連の部品などとしても使われています。金は様々な分野で活用されているわけですね。

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金の埋蔵量

現在、世界で1年間に採掘される金の量は約2500トン。リサイクルなどによって供給されるものと合わせても、年間約4000トンしか供給量が無いと言われています。

また、金の埋蔵量としても、残り7万6000トンほどと言われています。
しかも、そのほとんどは採掘困難な場所にあるとされています。

こうしたことからも、近いうちに金は採取困難となり、既にあるものを再利用しなければいけなくなる、とも言われているのです。

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金は何に使われている

金は、財産としての地金の保有、金貨などをイメージしますが、身近なところでも利用されています。

薄く延びる特性を活かして様々なところで金メッキの加工が施されていますし、腐食しないことから、人工衛星の外側にも張られています。

金は毒性が無いので、縁起を担ぐことから、食品に金箔がまぶされたり、金箔入りのお酒があったりします。衣装にも金糸が使われています。

変質しないため、医療の分野でも、歯科治療で金歯として活用されています。他にも、ガンの治療薬として、または検査時のコーティング材として使用されています。

精密機械の分野でも、電気信号の伝導性に優れていることから、各種部品の素材として欠かせないものとなっています。

こうして見ると、いかに金が私たち生活に浸透しているかがわかりますね。

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